最終更新日: 2025-01-02
「インビザライン治療をしてから頭痛がひどい」
上記のように感じているなら、インビザラインが原因かもしれません。 実際に、インビザライン治療中に頭痛が生じるケースはよくあります。
しかし、いつまでも頭痛が続いてしまうと、日常生活にも支障をきたします。
そこで、本記事では、インビザラインによる頭痛の原因、対処法、予防法について解説します。
ただし、あまりにもひどい頭痛が続く場合は、早急に医師に相談してください。
インビザライン治療中の頭痛は、以下のようなさまざまなタイミングで起こります。
人によって上記のどのタイミングで頭痛が生じるかは異なります。
以下でそれぞれのタイミングで頭痛が起きる理由を解説しますので、当てはまる項目がある場合は注意してみてください。
インビザライン治療中の頭痛は、顎間ゴムの使用時に起こりやすい症状です。顎間ゴムというのは、小さな輪ゴムを上下顎にまたがるようにかけることを指します。
これは、上下の歯の間に装着するゴムの力で歯を動かすため、歯の根元に大きな矯正力が加わり、痛みを引き起こします。
このような頭痛が起きた場合は、医師に相談し、必要に応じてゴムの使用時間の調整や痛み止めの使用を検討しましょう。
インビザライン治療では、マウスピース交換時に頭痛が起こりやすくなります。1~2週間ごとの交換時に約0.25mmの歯の移動が起こり、その際の痛みによって無意識に食いしばりをしてしまう ためです。
とくに初めての装着時や新しいマウスピースへの交換直後 は、歯に大きな力が加わることで痛みや頭痛が生じやすくなります。痛みがひどい場合は、担当医に相談し、交換時期の調整を検討しましょう。
インビザラインによる頭痛の原因は、就寝中も関係します。睡眠中は無意識に歯ぎしりや食いしばりが起き、顎や首、肩の筋肉が緊張状態になる ためです。そのため、寝起きに頭痛として表れます。
就寝時の負担を軽減するために、就寝前のストレッチや温めるなどのリラックス法を取り入れましょう。
インビザライン治療中は、硬い食べ物を控えましょう。矯正により歯根が不安定な状態にあるため、硬いものを噛むことで過度な刺激が加わり、頭痛の原因となる ためです。
とくにマウスピースの交換直後は歯に大きな力がかかっている時期 なので、柔らかい食べ物を選んでください。歯や頭部への負担を軽減できます。
インビザライン中の頭痛は、精神的ストレスも要因の一つです。ストレスにより交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、痛みに対する感受性が高まる ためです。
1日22時間以上のマウスピース装着や歯の移動に伴う違和感により、無意識の食いしばりや歯ぎしりが増加します。その結果、頭痛が起こりやすい状態になるのです。
そのため、ストレス対策として、休息を十分に取り、リラックスできる時間を確保 しておきましょう。
インビザライン中の頭痛は、主に「筋緊張性頭痛」 と呼ばれるものです。頭痛の種類の中でも最も多い症状で、締め付け感や圧迫感があるのが特徴 です。
では、なぜインビザライン中には筋緊張性頭痛になりやすいのか?その理由について解説します。ただし、インビザライン中の頭痛が、すべて筋緊張性頭痛とは限りませんので、合わせて別の原因についても解説します。
インビザライン治療中の頭痛は、装置そのものではなく、歯の矯正に伴う身体の反応によって起こります。ですから、インビザラインが原因ではなく、歯科矯正中全般にいえることです。
これは、歯の移動時の痛みや装置の不快感から無意識に食いしばりが生じ、それによって首、肩、顎の筋肉が緊張する ためです。
ただし、通常は日常生活に支障をきたすほどの強い痛みではありません。
筋緊張性頭痛は、インビザラインが原因ではない場合もあります。歯並びや噛み合わせの問題が原因で起こることもあります。
これは、不適切な噛み合わせにより過度な負担がかかり、血行が悪くなって筋肉が緊張状態になる ためです。たとえば、歯並びが悪いと特定の部分だけで噛んでしまったり、歯ぎしりの際に力が歯全体に分散されなかったりして、顎周辺の筋肉バランスが崩れます。その結果、頭痛として表れるのです。
これらの問題を改善するためには、矯正治療で噛み合わせを整える必要があります。
インビザラインで頭痛になることもありますが、反対に改善されるケースもあります。 歯並びが整うことで歯列全体でバランスよく噛めるようになり、顎周りの筋肉の過度な緊張が解消される ためです。
ですので、慢性的な頭痛に悩まされていて、なおかつ歯並びが原因の場合はインビザラインの矯正治療を検討してみましょう。
インビザライン中の頭痛は、筋緊張性頭痛ではないケースもあります。主な2つのケース を、以下の表にまとめました。
原因 | 状 | |
---|---|---|
咬合関連症 | 噛み合わせの悪さ | 頭痛・肩こり・腰痛・耳鳴り・めまい・吐き気 |
不定愁訴 | 原因不明の頭痛 | 頭痛・肩こり・倦怠感・吐き気 |
これらの症状も噛み合わせが関係している可能性があるので、一度歯科医師に相談してみましょう。
インビザラインによる 頭痛の対処法としては、以下の2つしかありません。
以下で対処法の注意点や具体的な方法について解説しますので、参考にしてください。
ただし、上記の方法で頭痛がおさまらない場合は、歯科医師へ相談してください。
インビザライン中の頭痛は、マッサージやストレッチで和らぐ可能性 があります。筋肉が緊張状態となっているので、その緊張をほぐしてあげる 方法です。
具体的には、以下の方法がおすすめです。
これらを日常的に行い、十分な睡眠と軽い運動も取り入れることで、頭痛の予防や改善が期待できます。
インビザラインで矯正している間の頭痛でどうしても我慢できないような痛みは、痛み止めで対処しましょう。個人差はありますが、市販の頭痛薬でも効果を感じられる場合があります。
あまりにも頭痛がひどい場合は、担当医に相談して効果の強い薬を処方してもらってください。ただし、継続的な痛みがある場合は必ず歯科医師に相談しましょう。
インビザラインで頭痛にならないためには、日々の生活を改善 するようにしましょう。インビザライン中の頭痛はどうしても起きてしまいやすいので、生活の中で気をつけるしかありません。
主な生活の注意点としては、以下の4つがあります。
以下で具体的にどのようにすべきか、解説します。
上記でも解説したように、インビザライン中の頭痛はストレスが関係しています。そのため、できるだけストレスをためない生活を心がけましょう。
具体的には、ストレッチや運動がおすすめです。 また、睡眠不足も歯ぎしりなどの原因になるので、しっかりと睡眠時間を確保してください。
インビザライン中の頭痛は、硬いものを食べたときに生じやすいです。そのため、できるだけ食事は柔らかいものを選ぶようにしましょう。
とくに新しいマウスピースに交換したときなどは頭痛が生じやすい ので、うどんや豆腐などを選ぶと良いです。
インビザライン中は、左右均等に噛むことを意識しましょう。片側だけで噛み続けると、歯がすり減ったり筋肉が不均等になったりして筋肉の緊張を引き起こします。
そのため、食事の際は意識的に左右の歯を使って噛むように心がけ、バランスの良い咀嚼習慣を身につけましょう。
インビザライン中は、上下の歯の接触を意識的に減らすようにしましょう。人の上下の歯が接触する時間は本来1日15~20分程度が適切 といわれており、それ以上の過度な接触が頭痛を引き起こす原因となります。
ですので、意識的に上下の歯を離すようにして余分な力が入るのを防ぎましょう。
インビザラインでは、頭痛以外にも以下の症状が起きる恐れがあります。
インビザラインは歯、顎、口に影響を与えるため、いずれの症状も珍しいケースではありません。
以下で、それぞれの症状が起きる理由について解説します。
これからインビザライン治療を行う人も、現在インビザラインで不快な症状が発生している人も、確認しておきましょう。
インビザライン治療では、歯の痛みや不快感が表れます。 なぜなら、歯が新しい位置へ移動する過程で、歯根や周囲の組織に圧力がかかるためです。
痛みの程度には個人差がありますが、痛みが強い場合や長引く場合は、歯科医師に相談しましょう。
インビザライン中は、耳の痛みを感じる場合があります。歯並びや噛み合わせの変化に伴い、顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす ためです。
耳の周りの筋肉や関節への影響で痛みが生じた場合は、顎関節症の可能性を考慮 し、早めに歯科医師に相談してください。
顎への負担は、顎の関節痛も引き起こします。これにより、以下の症状が表れる場合があります。
顎の痛み
開口困難
柔らかい食べ物を選択する、マッサージをするなどで症状が和らぎます が、あまりにも痛みがひどい場合は歯科医師に相談してください。
インビザライン中は、口内炎や歯肉の腫れ が起きることがあります。これは、マウスピースの縁が口内を擦ることで、粘膜に傷がつきやすくなるためです。
対処法としては以下があります。
症状が改善しない場合は、マウスピースの調整が必要になる可能性 があります。
インビザラインを使用することで、まれにアレルギー反応が起こるケースがあります。これは、マウスピースの素材に対してアレルギーを持っている場合 です。
主な症状として以下があります。
このような症状が出た場合は、直ちにマウスピースの使用を中止してください。また、代替素材への変更や投薬を検討するため、歯科医師に相談しましょう。
インビザラインの特徴上、どうしても頭痛は起きてしまう症状です。対処法としていくつかの方法はあるものの、あくまで対処であり、根本的な解決にはなりません。
また、インビザラインによる頭痛がおさまるまでは、個人差があります。ですので、どうしても頭痛がおさまらなかったり、あまりにも痛みがひどかったりする場合には、医師に相談してみましょう。
それでも治らない場合は、セカンドオピニオンも検討してみてください。セカンドオピニオン先が見つからない場合は、ハーウェルをご活用ください。ハーウェルでは、お悩みに合った医院をコンシェルジュがご紹介いたします。LINE登録後、簡単な質問に答えるだけですので、ぜひお気軽にご登録ください。
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