裏側矯正のメリット・デメリット|実際の体験談も合わせて特徴を解説

裏側矯正のメリット・デメリット|実際の体験談も合わせて特徴を解説

歯科ハミール高田88院長 赤崎 公星 先生

歯科ハミール高田88院長
赤崎 公星 先生 監修

最終更新日: 2025-01-02

「裏側矯正をしてみたいけど、本当に外から見えないの?」
「裏側矯正は良いって聞くけど、本当?」

上記のようなお悩みを持つ方にむけて、裏側矯正のメリット・デメリット を解説します。裏側矯正は、表側矯正と比べて、外から矯正していることがわかりにくい方法です。
しかし、実際にどこまで気づかれないのか?また、他のデメリットがあるのでは?と不安に感じる方もいるでしょう。

本記事では、メリット・デメリットに加えて、裏側矯正の体験談やおすすめできないケースについても解説します。 ぜひ記事を参考にして、ご自身に合った矯正方法を選択してください。

裏側矯正と表側矯正の違い

裏側矯正と表側矯正の違い
まずは、裏側矯正と表側矯正の違いについて解説します。
「裏側と言う位だから、歯の裏側に矯正器具をつけるんでしょ?」 と知っている方は多いのではないでしょうか?
しかし、その他にも以下の違いがあります。

  • 費用
  • 治療期間

表側矯正と比べてデメリットになる部分もあるので、以下の内容を基に、裏側矯正を選択するかどうかの参考にしてください。

裏側矯正とは?

裏側矯正は、見た目を気にする人におすすめの矯正方法 です。矯正器具が歯の裏側に装着されるため、外からはほとんど目立ちません。

通常の矯正と同等の治療効果が期待でき、仕事や接客など人と接する機会が多い人でも気兼ねなく装着できます。

矯正方法の違い

裏側矯正は表側矯正と比べて、より強力な矯正効果が期待できます。 なぜなら、歯の裏側は隣り合う歯との距離が短く、ワイヤーも短いため、より強い力がかかりやすいからです。

装置を内側に取り付けることで引っ張る力が強くなるため、とくに出っ歯や受け口の治療に効果的です。

ただし、強い力は痛みの原因にもなるため、医師による綿密な力加減の調整が求められます。

費用の違い

裏側矯正は表側矯正と比べて約1.5倍の費用がかかる高額な治療法です。 なぜなら、患者一人ひとりの歯の形状に合わせたオーダーメイドの装置が必要で、その 製作に特別な技工料が発生する からです。

さらに、歯の裏側への装置の装着は複雑な技術と時間を要します。そのため、治療開始前に医師と相談して費用の詳細や工程の詳細を確認しておきましょう。

治療期間の違い

矯正治療の期間は、表側矯正と裏側矯正でほとんど差がありません。 両者とも同じワイヤーとブラケットの仕組みを使用して歯を動かすからです。

一般的に全体矯正の場合は2〜3年、部分矯正の場合は半年から1年程度の治療期間が必要となり、歯並びの状態によって多少の違いが生じます。

具体的には個々の歯の状態によりますので、医師に相談してみてください。

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裏側矯正のメリット

裏側矯正のメリット
裏側矯正は、多くのメリットがあります。

  • 外から矯正器具が見えない
  • 治療中に虫歯になりにくい
  • 後戻りのリスクが低い
  • 舌の癖を治す効果もある
  • 歯の表面が傷つきにくい

上記のように、「外から見えにくい」だけが裏側矯正のメリットではありません。

以下で、それぞれのメリットを得られる理由について解説します。

外から矯正器具が見えない

裏側矯正は 外見を気にせずに矯正治療を受けられます。 矯正装置が歯の裏側に取り付けられるため、日常生活で他人から気づかれることがほとんどありません。

とくに 接客業や営業職など人と接する機会が多い職業の方、写真撮影の機会が多い方に適しています。

治療中に虫歯になりにくい

裏側矯正は矯正器具による虫歯のリスクが低い方法です。なぜなら、歯の裏側は唾液が常に循環し、その殺菌作用により虫歯菌を洗い流す環境が整っている からです。

さらに、歯の裏側はエナメル質が表側の3倍も厚く、細菌の酸に対する耐性が高いため、虫歯になりにくい特徴があります。

後戻りのリスクが低い

裏側矯正は治療後の歯並びの後戻りリスクが低い治療法です。歯の裏側に装置を装着することで、舌が前歯を押す悪習慣も改善できる からです。

舌が前歯を押す癖は出っ歯の主な原因となり、通常の矯正治療後も、この癖が改善されないと歯並びが元に戻りやすくなります。
舌の悪習慣を改善できる裏側矯正であれば、癖の改善と共に歯並びを綺麗にできます。

歯が傷つきにくい

裏側矯正は歯のエナメル質へのダメージが少ないです。歯の裏側は表側に比べてエナメル質が厚いため、矯正装置の装着や除去時にエナメルクラックと呼ばれる傷がつきにくい からです。

裏側矯正は歯の健康を維持しながら、より安全に歯並びを改善できる治療方法だと言えます。

裏側矯正のデメリット

裏側矯正のデメリット

裏側矯正には、以下3つのようなデメリットもあります

  • 矯正器具の違和感がある
  • 一時的に活舌が悪くなる
  • 歯磨き・食事がしづらい

以下では、それぞれのデメリットが生じる理由について解説します。 デメリットを加味して、裏側矯正をおこなうか?また、どのように対策すべきか?を検討してください。

矯正器具の違和感がある

裏側矯正は治療初期に強い違和感を伴う矯正方法です。歯の裏側に装着された矯正装置が舌に直接触れ、話しづらさや口内炎の原因となることがある からです。

しかし、これらの 不快感は装着から1〜2週間程度で徐々に軽減 し、慣れていきます。違和感を軽減するためには、装着直後はやわらかい食事を心がけ、必要に応じて専用のワックスを処方してもらいましょう。

一時的に活舌が悪くなる

裏側矯正は一時的に発音に影響を与えます。歯の裏側に装着された矯正装置が舌の動きを妨げてしまう からです。

そのため、話す機会の多い職業の方は、治療開始のタイミングを慎重に検討した方が良いでしょう。場合によっては表側矯正など他の治療法を選択してください。

歯磨き・食事がしづらい

裏側矯正は日常生活に一定の制限をもたらす場合があります。歯の裏側の装置が食事や歯磨きの邪魔となってしまう ためです。

とくに麺類などの細長い食べ物が装置に絡まりやすいです。また、装置周辺の歯垢や食べかすの除去も難しくなります。

治療中は食事内容の工夫や、毛束が1つの小さな歯ブラシ(タフトブラシ)やデンタルフロスなどを使用した丁寧な歯磨きを心がけましょう。

裏側矯正の種類

裏側矯正の種類
裏側矯正と一重にいっても、一つだけではありません。主に2つの種類があります。

・フルリンガル矯正
・ハーフリンガル矯正

それぞれの特徴を以下で解説しますので、ご自身に合った裏側矯正を選択しましょう。

フルリンガル矯正

フルリンガル矯正は、上下の歯すべての裏側に矯正装置を装着して行う方法 です。全体を動かしながらも、矯正装置をすべて裏側に配置できるので、外見への心配がありません。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正は、上の歯は裏側に、下の歯は表側に矯正装置を装着する治療法 です。下の歯は唇で自然に隠れるため、装置の見た目がそこまで気にならないので、少しでも費用を抑えたい場合におすすめ です。

裏側矯正の体験談

裏側矯正の体験談
「裏側矯正を経験した人の意見を聞いてみたい」と思う方のために、実際に裏側矯正をした方の体験談を紹介します。
ここまで解説したように、裏側矯正にはメリットもデメリットもあり、満足している方もいれば後悔している方もいます。

メリット・デメリットの感じ方については個人差もありますが、以下の内容を参考にした上で裏側矯正を検討してください。

裏側矯正で満足できた体験談

まずは、裏側矯正に満足している人の体験を見ていきましょう。

  • 裏側矯正装置1ヶ月経ったんだが、口元の引っ込みより顔が小さくなったことに驚いてる。食いしばりできないからエラの筋肉が後退&中顔面短くなった。余った脂肪の弛みが心配になるレベルなんだが。適応じゃないのに無理やり両顎やセットバッグせずに、矯正してまじ良かった。
    引用元:X

  • 矯正費用は100万くらいかかるイメージでさらに目立たない裏側矯正はその2倍かかるイメージでした。今回わたしがやっている裏側矯正は50万です。50万も決して安くはないけどそして安すぎることに不安がないといえば嘘になるけど、4ヶ月経過して今のところやっていなかった頃より完全に満足してます。
    引用元:X

投稿内容にもあるように、裏側矯正は表側矯正よりも費用がかかります。 しかし、その効果には満足している方が多い傾向です。

裏側矯正で失敗・後悔した体験談

裏側矯正で失敗や後悔してしまったケースもあるようです。以下で2つの体験談を紹介します。

  • 裏側矯正ワイヤーで舌がズタズタになるのが辛すぎる 口内血だらけだよ この前切ってもらわなきゃ良かった ワイヤーエンドが短い分逆に喋るたび舌の付け根を抉ってくる 泣く
    引用元:X

  • とにかく私は歯の痛さとか食べ物のことより、舌の痛さが辛かったな…滑舌も舌が痛くてはっきり喋れないって感じ。裏側矯正辞めたらよかったと後悔したレベル。
    引用元:X

上記のように、裏側矯正のデメリットを大きく感じた方もいます。 デメリットの影響を強く感じるのであれば、表側矯正を選択した方が良いかもしれません。

裏側矯正がおすすめできないケース

裏側矯正がおすすめできないケース
裏側矯正は、すべての人に対して向いている矯正方法ではありません。 以下のような場合は、裏側矯正はおすすめできません。

  • 舌が極端に大きい
  • 極端にかみ合わせが深い(過蓋咬合)
  • 歯並びが大きく乱れている

以下では、上記に当てはまる場合におすすめできない理由について解説します。なお、ご自身で判断できない場合には、一度クリニックでご相談ください。

舌が極端に大きい

裏側矯正は舌が大きい人には適していません。舌が大きい場合、装着された矯正装置と頻繁に接触し、舌を噛んでしまったり傷つけたりするリスクが高くなる からです。

事前の診察で舌の大きさをチェックし、必要に応じて表側矯正など他の治療法を検討しましょう。

極端にかみ合わせが深い(過蓋咬合)

かみ合わせが深い(過蓋咬合)人には裏側矯正が適していない場合があります。上下の歯が深く噛み合うため、裏側の矯正装置が前歯部分で接触し、正常な噛み合わせを妨げる可能性がある からです。

不安な場合は、かみ合わせの程度を歯科医師に確認してから治療をおこないましょう。

歯並びが大きく乱れている

歯並びが大きく乱れている場合、裏側矯正だけでは 十分な効果が得られない可能性があります。 もし顎の骨格自体に問題がある場合、矯正装置だけでは歯を適切な位置に動かせないからです

このような場合は外科矯正との併用や、他の治療法を検討しましょう。

裏側矯正でよくある質問

裏側矯正でよくある質問
裏側矯正でよくある質問についてまとめました。

・日常的なケアについて
・痛みについて

ここまでで裏側矯正の疑問が解消されない場合は、以下も参考にしてください。

日常的なケアはどのようにしたら良いですか?

裏側矯正の日常的なケアは、専用の歯間ブラシを使用した丁寧な歯磨きが基本となります。 歯の裏側の装置周辺に食べかすが溜まりやすく、通常の歯磨きだけでは十分な清掃が難しいです。

歯科医師や歯科衛生士から指導された正しい歯磨き方法を実践し、定期的な通院でクリーニングを受けましょう。また、装置の破損を防ぐため、硬い食べ物や粘着性の高い食品は避けてください。

痛みはありますか?

裏側矯正による痛みは、他の矯正方法と同程度で、一時的なものです。 歯の移動時には締め付けられるような違和感や鈍痛がありますが、これは 調整から2〜3日でピークを迎え、1週間程度で落ち着きます。

目立たず矯正するなら裏側矯正を検討しましょう

目立たず矯正するなら裏側矯正を検討しましょう
歯科矯正で目立たない方法を探しているなら、裏側矯正がおすすめです。
しかし、デメリットやおすすめできないケースもあるので、自身に合っている方法か慎重に検討してください。
もし、ご自身で判断できない場合は、一度医師に相談してみましょう。
また、裏側矯正は医師の技術や知識に左右される部分もありますので、信頼できる医師を見つけることも大切です。
歯科矯正を得意としている医師を見つけて、満足できる治療をおこなってもらいましょう。

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