最終更新日: 2021-11-24
「マウスピース矯正って何?」
「マウスピース矯正で本当に歯が動くの?」
「ワイヤー矯正とどっちがいいの?」
マウスピース矯正を検討している方が抱く、こんな悩みを歯科医師に話を聞きながら説明します。
マウスピース矯正とはなんですか?
マウスピース矯正とは、一人ひとりに合わせて作成したマウスピースを交換していくことで歯を動かす比較的新しい矯正です。
具体的には、
①まず患者さんの今の歯型をとる
②歯型を少し動かしたマウスピースを作成し、装着してもらう
③そのマウスピースに合わせて歯が実際に動く
④さらに少し動かしたマウスピースを作成し、装着してもらう
という①〜④を繰り返して、理想の歯型に近づけていきます。
すごい、なんだか気の遠くなるような作業ですね💦
原理を聞くと大変そうに思われるかもしれませんが、患者さんは定期的にマウスピースを交換していくだけの作業となりますので、そこまで負担は大きくありません。
型取りも最初の1回のみで、矯正のゴールまで複数のマウスピースを作製しますので、頻繁に来院していただくこともありません。
来院回数が少ないのは嬉しいですね✨
大体何枚くらい付け替えるんですか?
症状にもよりますが、20~50枚くらいが一般的です。
1枚のマウスピースを2週間くらいはめることで、約0.2~0.5mm動きます。
これを繰り返すことで、数ヶ月〜2.5年ほどで理想の歯に近づけるんです。
マウスピース矯正は最近出てきた矯正なんですか?
1990年代後半にアメリカから始まったので、歴史としては20年以上あります。
インビザラインというメーカーが一番有名で世界中で最も多く利用されています。
意外と歴史があるんですね。
最近は広告で格安矯正をよくみますが、あれも昔からあるんですか?
20~30万円程度の格安矯正は、インビザラインの一部の特許が切れた2017年頃から増えてきました。
マウスピース矯正で本当に歯は動くのでしょうか?
確かに、ワイヤーに比べるとなんとなく心配になりますよね。
そもそも矯正で、どうして歯が動くのかご存知ですか?
詳しく知らないです💦
簡単に言うと、歯を支えている骨にちょうど良い力を加え続けると歯が動きます。
具体的には、力を進行方向にかけると、進行方向の骨が少しだけ溶けてスキマが生まれます。そして、進行方向とは逆側の骨の厚みが少し増すことでちょうど歯が動いた形になります。
骨が溶けて形が変わってるんですね💦
はい、ただし溶けたのと逆側の骨がまた生まれるので心配する必要はありません。
ただし、一定の丁度いい力を継続的にかけられないと、歯が動かなかったりグラグラしてしまったりすることがあります。
丁度いい力をかけ続けるのが大事なんですね!
そのとおりです。
マウスピースは歯全体を覆ってしっかりホールドできるので、この特定方向に力をかけ続けるというのが得意です。
なので、うまく設計することでスムーズに歯を動かすことができるんです。
なるほど。
これを知っているとマウスピース矯正でも安心できますね✨
ただ、抜歯が必要な場合や、重度の症状など、マウスピースでは上手に力をかけつづけるのが難しい場合もあるので注意が必要です。
自分が、マウスピース矯正で矯正できるかはどうしたらわかりますか?
基本的には、信頼できる歯科医師と相談することをオススメします。
ただ大雑把に言うと、
はマウスピース矯正で対応できることが多いです。
逆に、
は抜歯を伴うことが多く、マウスピース矯正では対応できないことが多いです。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正はどっちがいいのでしょうか?
ワイヤー矯正もマウスピース矯正も一長一短あるので、どちらが良いとは中々言いづらいんですよね。
以下にマウスピース矯正のメリットをまとめました。
・透明で目立ちにくい
・いつでも取り外せる
・虫歯や歯周病に比較的なりにくい
・スポーツをしても危険が少ない
・金属アレルギーの心配がない
・ホワイトニングを同時にできる
・通院頻度1~2ヶ月に1回と少ない
主な利点は上記のような点になります。
いつでも取り外せるのは良いですね。
そうですね。
例えば結婚式や、重要な会議などのタイミングだけ外しておくといったことも可能です。
スポーツをしても危険が少ないとは、どういうことですか?
表側にワイヤー矯正の装置をつけていると、ボールなどが顔にあたったときに口内が切れたり、歯が欠けたりする恐れがあります。
マウスピースや裏側矯正であれば、そういったリスクは少ないですね。
以下にマウスピース矯正のデメリットをまとめました。
・1日20時間以上、自分の意思で着用する必要がある
・自己管理ができないと矯正が失敗することもある
・食事や砂糖をとるたびにマウスピースを外す必要がある
・重症例や抜歯が必要なケースは苦手
逆に、主なマウスピースのデメリットは上記の点になります。
20時間、自分の意思で装着するのは結構たいへんですよね💦
そう思います。
ワイヤー矯正と違って自由に取り外せる分、自己管理して装着しないといけないのは結構たいへんです。
実際にできない人もいるんですか?
いらっしゃいますね。
自分の意思だと装着できずに、マウスピース矯正を試してみたものの結局ワイヤー矯正に変えたという人もいます。
抜歯ケースでは全然使えないんでしょうか?
基本的には難しいと思います。
ただし、どこまでマウスピース矯正で直せるかは先生によって意見が違います。
医院で相談してみてください。
マウスピース矯正の費用はいくらくらいですか?
医院や使っているマウスピースブランドにもよりますが、矯正装置の金額は
というのが目安です。
これ以外には一切お金がかからないのでしょうか?
医院にもよりますが、これにプラスして10~15万円くらいかかる場合もあります。
かかるお金の総額は、以下のとおりです。
メンテナンス代: 0~5千円(通院1回あたり)
保定装置: 0~5万円
なるほど、メンテナンス代は1回5千円だと、12回で6万円だから結構かかりますね。
ただし、通院頻度はマウスピースであれば、2ヶ月に1回程度で済む場合もあります。
矯正治療後の保定装置とはなんでしょうか?
矯正が終わった後に後戻りを防止するために付けておくもので、マウスピース型からプレート型まで種類があります。
マウスピース型であれば、たまに0円の医院もあります。
なんかいっぱいあって大変ですね。
トータルフィー制という方法を採用している医院であれば、矯正中〜矯正治療後までの値段を一括して見積もってくれます。
たとえば80万円、といわれたら何回メンテナンスにいっても80万円のままですね。
それは嬉しいですね✨
費用は一括で払わないといけないのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。
医院によりますが、無利子分割やデンタルローンを採用しているところが多いので、月々数千円〜数万円の支払いにすることも可能です。
期間はどうでしょうか?
軽度であれば3~9ヶ月、中〜重度であれば1.5年〜2.5年ほどです。
さきほどもインビザラインの話が出ましたが、マウスピース矯正には種類があるんですか?
はい、有名なところでは以下の商品があります。
5年以内は無料で作りなおしできるプランも
軽度: 30~40万円
中~重度: 70~90万円
フィット感がある分、つけ外ししづらいという声も
軽度: 30~40万円
中~重度: 70~80万円
前側の歯しか動かすことができない
軽度: 30~40万円
この他にも、最近はキレイラインやピュアライン矯正といった格安マウスピース矯正が増えてきています。
どれも料金が安いですが、前側の歯しか動かせないのでマッチする人は限られるかと思います。
小児矯正でもマウスピースは使えるのでしょうか?
年齢によります。
永久歯が生え揃ったあとの年齢(大体12歳くらい以降)であれば、大人と同じように使えることが多いです。
それよりも下の年齢の場合はどうでしょうか?
それより下の年齢の場合は、あご骨の成長を促すための別の矯正器具を用います。
詳しくはお近くの歯医者さんにご相談ください。
自分にあった矯正方法はどうしたら見つかるんでしょうか?
その前に、お口の状況によってはそもそもマウスピース矯正が使えない場合もあります。
まずは一度医院に相談に行ってみてください。
なるほど。
もしマウスピースでもワイヤーでもどちらでも良いと先生に言われたら、どう選んだらいいでしょうか?
自分が何を優先したいかで考えてみると良いかも知れません。
費用で言えば、同じ症例なら表側のワイヤー矯正が一番安いと思います。
なるほど、ただワイヤー(表側)は目立ちますよね。
そうですね。
もし営業職や接客業で、どうしても目立ちたくないなら、マウスピース矯正か裏側矯正がオススメです。
裏側矯正という選択肢もあるんですね。
はい、裏側矯正も普段生活をしている分には全く目立ちません。
ただし費用が高いことがネックです。
部分矯正で40~60万円、全体矯正で100~120万円が目安です。
逆に、マウスピースが向いていない人はいますか?
重症例で利用できない、というケースが一番多いです。
その他では、自己管理能力に自信がない人は失敗してしまう可能性があるので、オススメしません。
あと細かい最終調整や奥歯のかみ合わせをしっかり行いたいという人はワイヤーの方が良いかも知れません。
痛みについてはどうでしょうか?
比較的、マウスピースの方が痛みが少ないと言われていますが、ワイヤー矯正で調整した直後や、マウスピース矯正で新しいマウスピースを装着した直後など、歯に力が強くかかる時は痛みを伴います。
どれも一長一短ですね。
そうですね。
費用、目立たなさ、自己管理能力、といったところで自分にあったものを選んでもらうのが良いかと思います。
歯並びを治す治療には矯正治療の他に、セラミック矯正とよばれる歯を削ってセラミックで綺麗な歯を入れる治療もあります。
しかし、自分の歯を削ることは、あとあとむし歯になったり、神経が死んでしまったり、歯ぐきが下がって作り直しが必要になったり、最悪の場合歯を抜かなくてはいけなくなることがあります。
したがって、治療期間や治療費に問題がなければ、矯正治療が第一選択となります。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちかが良いかについては、一概には言えませんが、マウスピース矯正には適応ではない症例がありますので、すべてのケースでできるわけではないということを覚えておいてください。
特に上記の重度に当てはまる症例の場合、マウスピース矯正専門と謳っている歯科医院よりも、裏側矯正を含めたワイヤー矯正もおこなっている矯正専門医が在籍する歯科医院でカウンセリングを受けることをオススメします。
また、歯列以外の問題(歯の色や形、ガミースマイルなど)もある方は、当院のように矯正専門医と審美治療専門医がチームで治療を行なっているところでカウンセリングを受けることをオススメします。
この記事を読んで、ご予約いただいた方には無料カウンセリングを行なっておりますので、お気軽にご相談ください。
いかがだったでしょうか?
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